このページは教育キネシオロジーとブレインジムの新しい動きをお 伝えするものです。
□『EDU-K UPDATE』9月号の全訳
  ・「ブレインジム」のニュース&イベント
  ・今月のスポット
  ・Ask Dave コーナー
  ・EDU-Kの秘訣
  ・今月のファカルティ
  ・ブレインジム 物語

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 EDU-K UPDATE 2009年9月号
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◇みなさまへ
EDU-Kコンフェランス委員会に代わって、皆さんに2010年度国際ブレインジム会議のご案内をします。2010年7月22日から25日をあけておいてください。触発してくれる講義と有益なワークショップ、ブレインジムコミュニティの仲間たちがいっぱいの、素晴らしいイベントになるでしょう。マサチューセッツ州アッシュランドのワレン・センターが今年の開催地です。センターは美しい森と湖のある220エイカーの広さのニュー・イングランドの中心にあります。手元の手帳に会議の日程を書きこんだらセンターのホームページwww.warrencenter.comを見てみてください。ワレン・センターは、壮観な環境と自然光にあふれた会議室、いろいろなニーズに合わせた豪華な食事と宿泊を提供してくれます。

2010年のこの諸費用込みの会議では、年代を超えてブレインジムを使うことに焦点を当てます。子どもから年配者までいろいろな世代にまたがったワークショップがある予定です。スペシャル・イベント、いろいろな活動、それに自然に親しむ時間を自分の選択で選べます。会議に引き続いて、いろいろなコースが満載の予定です。

ニュー・イングランドでの滞在の延長を望まれるなら、ワレン・センターは、観光名所がいっぱいのボストンやプロビデンスから1時間の場所です。米国有数の最高級リゾート地、ケープ・コッドの美しいビーチへ向かうのもいいでしょう。

11月にブレインジムのホームページに参加登録に関する情報と会議の詳細が出るので、目を光らせていてください。

愛をこめて
共同コンフェランス委員長  パム・フォルモサ
              キャシー・モナハン


◆ 「ブレインジム」のニュース&イベント
ブレインジム年次国際会議
  アメリカ合衆国マサチューセッツ州アッシュランド
  2010年7月22日〜25日
  「世代を超えたブレインジム」
  ワレン・センター・イン&コンフェランスセンター

詳細な情報のためにチャンネルはそのままでどうぞ!


◇ ピースフルでPACEフルなコミュニケーションの教訓
  筆者:財団認定インストラクター  リドニア・アンダーソン
   事務局長  ケェリー・コーディ

最近私たちは、効率良いコミュニケーションを取ろうとするときに何が効率がよくて何が効率が悪いかを伝えてくれるような、面白い体験をしました。メールでの単純なリクエストと思えたものが、たちまち誤解の連鎖へと成長していったのです。とうとう私たちは電話をしてくれるようメールをして、あちらが同意し、双方に良い時間を決めました。手短かながらピースフルでPACEフルに言えば、私たちがかけた電話が全てを解決したのです。一連の体験を通して私たちは、お伝えしたい大切な教訓をいくつか得ました。

○簡単に見えるリクエストは見かけほど簡単ではありません。
○電子メールは一般的な情報を伝えるのに使いましょう。
○電子メールではなく電話をもらいましょう。スケジュールを調整して双方の準備の時間を取りましょう。
○それぞれの人に自分の視点があることを思い出しましょう。確認・証明して認める時間を取るように。
○古き良きこと:自分がしてもらいたいように人にしましょう。

コミュニケーションには送り手と受け手が必要です。共に複雑な三次元の存在で、たいていは忙しい生活を送っているものです。対面や電話の場合、送り手はわりとすぐに反応を得られますが、電子メールでの回答の場合は、数時間あるいは数日かかることもあります。急な事情の場合には、受け手が回答するまでの、あるいは回答の必要があるとはまだ知らないでいる間(ま)も待ちの時間となって、一層のフラストレーションとなります。

さて、コミュニケーションの約7%が言葉によるもので、93%が言葉以外によるもの(抑揚、口調、顔の表情、姿勢など)であることを考えてみてください。そのうえ、私たちのほとんどがプロの書き手ではないことにも留意してください。私たちには適切な口調で書くことは容易ではないし、受ける側には伝える側の意図するトーンを推し量る顔の表情や耳からの情報がないのです。残念ながら私たちの場合、送信ボタンをクリックするたびに伝えたいことの7%未満しかコミュニケートできていない可能性があります。

ほとんどの人は自分ができるかぎりの最善を尽くし日々を過ごしていますが、でも受信ボックスの圧倒されるような量の電子メールに答えるのが日常仕事のひとつであることも思い出してください。次に電子メールで困ったときには、立ち止り、ひと呼吸おいて、ちょっと時間を取れるかどうかを考えてみたらどうでしょう。コンピュータの画面に向かうより電話で話す方が、ずっと楽に対立を解消できるのは驚くほどです。ほんの少し、確証と思いやりと尊重を加えましょう。そうすれば個人的あるいは仕事上の大切なつながりが、弱まるのでなく強まることに気づかれるでしょう。私たちが経験したとおりに。

次号のEDU-K UPDATEで、続きの記事「電子メールのエチケット:テクノロジーの世界における成功の秘訣」をお待ちください。


◆ 今月のスポット:「ハンズ・オン:教室でブレインジムをどう使うかのアイディア(106HO)」
「ハンズ・オン:教室でブレインジムをどう使うかのアイディア(106HO)」は、イザベル・コーヘンとマルセル・ゴースドスミス・シャーマンの共著です。ハンズ・オンの写真を教本に使うと、参加者は、ブレインジムの動きを教室でどう使うか、経験に基づいた洞察を得られます。このコースは、著者たちがさまざまな学びの状況でブレインジムの動きを使った約10年の経験の集大成を反映しています。

公認インストラクターのカリー・コーディはこう書いています。
「私は4年以上もこのコースを取りたかったのですが、昨年ついにロザンジェルスで出席できました。それは願っていた以上のものでした。小学1年生の教師だった身としては、もう一度学校に戻って全てやり直したいと思いました。今度は提供できる小道具を入れたもっと大きなバッグをもらったような感じがしました。この特別コースはイザベルが開講しました。彼女は熱心でアイディアを与えてくれる知識がありました。マルセルによる同じコースがあると聞いており、いつかそちらも取ってみたいです。繰り返す価値は間違いなくあります!」


◆ Ask Daveコーナー
ホームページの掲示板に寄せられた質問にデイブが答える「Ask Dave」コーナーです。
質問がある方はこちらをクリックしてください。

質問:ドーマン博士/デラカト博士と「Institutes for the Achievement of Human Potential(人間の潜在可能性を達成するための協会)」についてどう思いますか?彼らのやり方についてのいろいろな批評をどう思いますか?ブレインジムはその研究所に関係がありますか?もしあるなら、どのような関係ですか?

デイブの回答:ポールとゲイル・デニソンは、ブレインジムを展開するにあたり、発達と動きに関する多くのプログラムから力を借りました。二人が主にアイディアのヒントを得たのは、乳幼児期の運動神経の発達・感覚統合に関する領域で、ケファートからパーデューとジャン・エイヤーといった人たちからでした。クロス・ラテラルの動きを使っているところからすると、デニソン夫妻は参考文献の中でドーマンとデラカトを認めていたと思います。しかしながらブレインジムは、「Institutes for the Achievement of Human Potential(人間の潜在可能性を達成するための協会)」あるいはドーマン・デラカト式のパタニングや、それに基づいた、左脳半球のために右脳半球の機能を抑圧するようなやり方の脳の発達と機能のモデルとは、全く関係がありません。ブレインジムのプログラムは、スペリーとオルンスタインが「身体の左側面の動きは右脳半球がつかさどり、反対も然り」と示しているような、もっと新しい脳の発達と機能のモデルに基づいています。ブレインジムは脳の働きとアクティビティを改善するためのものです。ブレインジムのエクササイズは自ら動機づけてゆくエクササイズです。ブレインジムのプログラムに参加しないなら、子どもたちにすごい成果は現れません。


◆ EDU-Kの秘訣   デボラ・スコット・スタッドベイカー
   アーカイブスのために

情報源を大好きではありませんか?

調べ物をしたりデータを集めたりしながら道に入り込んで行き、パソコンのオンラインで何時間も費やすことがよくありますよね?今月は、簡単に舵取りができてちょうど家の裏庭にあるような、そのような情報源のひとつに焦点を当ててみます。

ブレインジムのホームページは、コースのリストや「よくある質問」にとどまらない豊富な情報を掲載しています。それはまた、教育キネシオロジーにまつわる物語と記事への入り口でもあります。「Learn More」をクリックしてサイトのアーカイブスを調べてみてください。2000年5月号以降のブレインジムジャーナルのバックナンバー、それに昨年EDU-K UPDATEに掲載されたニュースレターからお好きなものを選べます。

ブレインジムジャーナルには、自分たちの研究と体験を気前よく分けてくれるインストラクターや役員、創設者たちが書いた、一人称形式の素晴らしい物語がいっぱいです。そこにはアイディアと取っておきたい言葉が満載されています!

EDU-K UPDATEは2008年6月までさかのぼれます。最近のニュースや「今月のファカルティ」、「今月のスポット」のコース紹介、ブレインジム関連の物語、「Ask Dave」コーナーの質問、それにこのコラムなどがあります。「EDU-Kの秘訣」を必要に応じて引用できるように、どこにどう掲載されたかをまとめてみましょう。

2008年6月号では、「秘訣」は「ブレインジム・リサーチはあるのですか?」をカバーしました。7月号では、「近くにコースがみつからなかったら?」という場合は「自分がコースを主催しましょう」ということに焦点を合わせていました。2008年8月号から10月号では、PACEについて探求しました。次の5ヶ月間は、バランス調整プロセスをひとつひとつ分解しました。(注意:これらの号は2009年3月号までアーカイブスに収められています。)

その後私たちは、「ブレインジムとは?」とか「ブレインジムは○○の役に立ちますか?」といったよくある質問を伝える言葉について見てきました。今後のUPDATEでは、就学前の子たち、十代の子たち、年配者などといった特定のグループに向けてブレインジムを使うときの創造的な作戦をテーマにするつもりです。次号では、「参加者またはクライアントが自分から何かを取り組むように持っていく」ためのアイディアについてあなたからの投稿をいただきたいと思います。参加者にブレインジムを学ぼうとさせるのにどんなテクニックを使いますか?「Tips and Tools」と明記してinfo@braingym.org.宛てにメールをください(11月1日まで)。

引き続きみなさんのお手伝いとなりますので、ぜひアーカイブスをさっとご覧になってみてください。新しい目で見たら、今の疑問や不安にヒットするようなものがきっと見つかります。そして私も、数週間後の自分のクラスのヒントになるものを見つけるために、これら手助けになる記事の検索をしにネットへ戻るとしましょう。


◆ 今月のファカルティ:エデル・ホフガード
インターナショナル・ファカルティ、エデル・ホフガードは、1992年から教育キネシオロジー財団に関わっています。エデルはTFH(タッチ・フォー・ヘルス)のインストラクターで、1985年に同僚とヴァイレでキネシオロジーの学校を始めました。エデルは、グレーテ・フレミング、ウェイン・トッピング、ゲイルとポールのデニソン夫妻、カーラ・ハナフォード、ブライアン・バトラー、ジョンとマシューのシー親子からトレーニングを受けました。自分の学校では、「タッチ・フォー・ヘルス」、「ブレインジム101」、「教育キネシオロジーのインデプス:7次元の知性」、「ストレス・リリース」、「バイオ・キネシオロジー」などを教えています。エデルはデンマークにあるデンマークキネシオロジー協会(Danish Kinesiology Association)の熱心な役員でもあります。

1979年、エデルはオルフス大学で、英語と宗教学で修士号を取りました。今は高校でその2科目を教え、またスクール・カウンセラーも務めています。1990年には高校教諭向けの特殊教育に関する学位を授与されました。エデルはこう書きとめています。「カウンセラーの仕事で生徒にブレインジムをよく使います。個人的に生徒をお手伝いしているのですが、それぞれに驚くような効果があります。」



◆ エデルのブレインジム物語
1985年に初めてブレインジムのコースを取ったとき、それは私にとって思いがけない体験でした。学習障害についての理解が広がり、身体障害のある学習者を助けるツールも得ました。また、優位性のパターンについての理論に非常に感銘を受けました。私の周りのひとりひとりをいっそう理解できるようになりました。それと同時に、生徒の学びのプロセスをさらによくサポートする知識も得ました。

その後私はデンマーク教育制度に、特殊教育から高校レベルのプロジェクトまでさまざまな形でブレインジムのプログラムをいくつか組み入れてきました。1980年代には、「教員の継続教育」のため大学で開かれた発達に関する専門家向けセミナーで、特殊教育の教員と心理学者にブレインジムを紹介しました。次に私は、高校1年生にブレインジムを紹介するつもりです。


◆ トレーニング中のインターナショナル・ファカルティ
2009年2月号のEDU-K UPDATEで述べたように、ファカルティには3段階あります。ホームページの「Learn More」のバーの下に出てくるアーカイブスをクリックすれば見つかるのでご覧になってください。記事にはファカルティの応募のプロセスが要約してあります。

ファカルティであるメンバーは、年次会議の前に年に一度、自ら集まります。(来る2010年7月の次回の会議についての最初の記事をご覧になりましたか?)そのときの議題の1つは、ファカルティ候補の人たちの一覧を見直して投票することです。その仕事に敬意を払って、インターナショナル・ファカルティのメンバーの特集を毎回EDU-K UPDATEに掲載しています。今月はインターナショナル・ファカルティになるためにトレーニング中であるアソシエイト・ファカルティをお祝いしたいと思います。

2007年カナダのファカルティ・ミーティングで候補者に任命されたファカルティ:
マルガリータ・エレンスペルガー・・・・・メキシコ
エイミー・チョイ・・・・・・・・・・・・香港、大中華圏
コンラッド・ホー・・・・・・・・・・・・香港、大中華圏

2009年ドイツのファカルティ・ミーティングで候補者に任命されたファカルティ:
シャー・スミス・・・・・・・・・・・・・カナダ
シンディ・ゴールデイド・・・・・・・・・アメリカ合衆国

さらに次の方たちは、3年間のアソシエイト・ファカルティを終えて今年のドイツの会議において正式なインターナショナル・ファカルティとして認定されました。
エリザベス・デムス・・・・・・・・・・・インドネシア
クリスチャン・ディリンジャー・・・・・・オーストリア
エレナ・デピュス・・・・・・・・・・・・ベルギー

ブレインジムの組織と仕事に献身と支援を貢献されてきたみなさん、おめでとう!

お便りをお待ちしています。物語やクライアントからの証言、質問、コメントなどこちらinfo@braingym.orgまで送ってください。 送っていただいたものはできたら掲載します。


※記事の全容を英文でお読みになりたい方は下記へアクセスして下さい。
http://braingym.org/brochures/newsletter/September_2009.html


以 上


◆バックナンバー
  EDU-K UPDATE 2009年4・5月号
  EDU-K UPDATE 2009年2・3月号
  EDU-K UPDATE 2009年1月号
  EDU-K UPDATE 2008年12月号
  創設者ポール・デニソン博士のインタビュー記事
  EDU-K UPDATE 2008年11月号
  教育キネシオロジーの創始者ポール・デニソン博士のメッセージ
  EDU-K UPDATE 2008年8月号