2010 Annual Conference Gathering
今年の世界大会は7月22日から25日まで、マサチューセッツ州のアッシュランドにて行われます。
会場はワレンセンターコンファレンスアンドイン(WCCI)です。

教育キネシオロジー財団のホームページで詳しい情報を見ることができます。
http://sites.google.com/site/gathering2010site/

協会からのお知らせ
このページは教育キネシオロジーとブレインジムの新しい動きをお伝えするものです。
□『EDU-K UPDATE』1月号の全訳
  ・「ブレインジム」のニュース&イベント
  ・EDU-Kの秘訣
  ・ブレインジム物語

---------
 EDU-K UPDATE 2010年1月号
---------
◇ご挨拶
1月の最後の週、私はブレインジムの年次役員会議のためにマサチューセッツ州ボストン近くの自宅からカリフォルニア州ベントゥーラへ急ぎました。それはブレインジムのコミュニティに奉仕する素晴らしい機会でした!

役員会議は5日間でした。今年私たちは、二人の非営利コンサルタント、ダグ・グリーンとデナ・ジェンスンから学ぶ機に恵まれました。その技能と専門的技術のお蔭で、私たち役員(と組織)は新しいレベルに達しました。

私たち役員が毎年やらねばならないことのひとつに、「ひねり」が必要かどうか任務一覧を見直すことがあります。少しばかり調整したところ、次のような素晴らしい任務一覧を考えつきました。

「ブレインジムインターナショナルは、意志を持って動くことが最適な学習に通じるという原則に則っています。優秀なインストラクターと動き主体のプログラムによって、すべての年齢の人たちに生きる喜びを取り戻すパワーを与えます。」

新しい任務一覧を採用しただけでなく、「意志を持って動こう」といったキャッチフレーズも出て来ました。

時間と支援と愛を割いてくださった次の皆さんに、個人的に感謝申し上げます。

モイラ・デンプシー、 ゲイルE・デニソン、 ポール・E・デニソン、
リディア・ナットソン、 キャロリン・ナイランド、
シャロン・プラスケット(秘書)、 ジーネット・プリモースト、
マシュー・シー、 タッド・トレハン(副議長)、
パム・ホイットマン(財務担当)
事務局長  ケェリー・コーディ
理事    シンディ・ゴールデイド

感謝の念をこめて
事務局議長 ボニー・ハーシー


◇「ブレインジム」のニュース&イベント
ブレインジム年次国際会議
  アメリカ合衆国マサチューセッツ州アッシュランド
  2010年7月22日〜25日
  「年齢を超えたブレインジム」
  ワレンカンフェランスセンターインにて


◇ 2009年会計報告
今月号では、昨年の会計報告をご覧になれます。報告は二つの円グラフで表されています。ひとつは2009年の財団の収入を、もうひとつは財団の支出を示しています。

収入は23万8933ドル、支出の総額は23万4498ドルでした。収入と支出の内訳は添付の円グラフでご覧になれます。

私たちの会計記録は公開されており、みなさんと共有しています。



◇ 「ブレインジム手引書」2010年増改訂版
待ちに待ったポール・E・デニソンとゲイル・E・デニソンによる「ブレインジム手引書」が出ました!この新しい本は、活動のために明確かつ綿密に証拠づけた教育モデルを提示して、ブレインジムの26のエクササイズの有効性への読者の理解を深め、広げるために書かれています。

本の新版は、ETM(Education through Music)の理事長でありマスター・ティーチャーのランダル・マクチェスニー博士による序文を含んでいます。また、「The Physical Skills of Learning」「Move to Learn: Using the Activities」「Teaching through Movement and Play」といった有益な章を拡充しました。ブレインジムの26のエクササイズがそれぞれ、動きの写真や、そのエクササイズによって到達できる知覚認識のスキル(他の関連するものも)、親や教育者がエクササイズをどのように活用しているか個人的な挿話などで、見開き2ページで紹介されています。めざすものが動きとして表現されるように工夫されている一方で、学習と成果を最善にするために26のエクササイズは紹介されています。用語解説と参考文献の一覧も入っています。



◇ 新たに財団に認定されたインストラクターの方々:おめでとうございます!
バーレーン王国  1名 (Marlene Cocking)
カナダ  2名 (Patricia LaFlamme, Thomas M. Tegtmeyer)
キプロス共和国  1名 (Sophia Polycarpou)
インド  1名 (Shihan Pushpanathan P.)
インドネシア  21名 (Syarif Baraja, Marielle Ancilla Domini, Su Sie Han,Erna Marina Kusama, A.A.A. Lengkong, MPH, Lientje H.K. Mamahit, Wicarni Oktavia Mangolo, Jeanne Tinneke Mangudap, Rahaju M. Morris, Mutia Hermina Nasution, Yullu Nurjani, Mia Setiawati Sangadi, Nonny Swediati, Ph.D., Ike R. Sugianto, Evi Sukmaningrum, Heppy Sulistiani, Henny E.R. Tambajong, Lely Tobing, Mont.Dipl., Debora Intan Trisna, Yosua Wangka, Rahayu Yoesmintarti)
ケニア  1名 (Lisa Wee Eng Cheng)
マレーシア  3名 (Claire Ang Menglin, Hasanah Hasan, Phoebe Long Mei Wah)
シンガポール  13名 (Yonie Yohaini Bonawi, Fatimah Camut, Norliah Binte Daroos, Khatijah Bte Ibrahim, Khiryati Kairi, Haidah Bte Othman, Loraine Peterson, Julinah Bte Selamat, Anisah Bte Selamat, Cynthia Teo Teng Hong, Susan Williams, Faiza Bte Ya'akob, Faraliza Bte Zainal)
アラブ首長国連合  1名 (Brigitte Muhr-Berthold)
アメリカ合衆国  9名 (Lisa Boyer, Amy Burton, Marica Cook, Lainie Cribb, Jacquelyn Denahoe, OT, Joanne Lavallee, M.S., OTR/L, Ruth Murray, Kim Nanigian, David Rota, M.Ed., CSCS)


◇ EDU-Kの秘訣   デボラ・スコット・スタッドベイカー
教育キネシオロジーの言語 第一部

私は、ポールとゲイルのデニソン夫妻が上梓した真新しい「ブレインジム手引書」を机に広げて座っているところです。この記事は書評ではありませんが(実際、私は読み込み始めたばかりですし)、私は夫妻が創りだしたものへの畏敬の念に打たれています。これはEDU−Kの推進力となる理論の本質を明確に表現したものです。私たちの多くが待ち続けていた作品、ブレインジムの背後にあって機能しているものです。今読んでいるところではまだ序文なのですが、人間の発達にとってなぜ動きが大切な要因なのか、より深い理解を与えてくれます。

この本の最新版があるのだから、この新しい言語を少しずつお届けしたら読者のみなさんのお役に立つかもしれないと思いました。ですから2010年の間「EDU−Kの秘訣」では、個人としてのまたコンサルタントとしての実践的使用例と共に、ブレインジムの理論を少しずつ取り上げていきたいと思います。(以下の引用はみな序文の15ページにあります。)

20世紀半ばに育った私たちにとって、屋外での遊びは普通の生活の一部でした。子どものころは森の中をいっぱい散歩しました。落ちている木の枝に苔が生えているのを調べたり、薄くなった雪から頭をのぞかせているクロッカスに驚いたり。デニソン夫妻は自分たちの子ども時代を「走ったり、跳ねたり、登ったり・・・」だったと振り返っています。ところが、今学校に通っている子どもたちのほとんどは、このような見たり聞いたり動いたりといった豊かな経験の恩恵を得ていません。子どもたちは、学科の勉強をすると同時に、基本的な感覚の技術をも学ぶ必要があります。

この点は、単純ですがものすごく強い影響力があります。今の子どもたちはコンピューター用語に精通しています。テレビゲームに魅了されています。メッセージを送るのに携帯電話のキーの上を親指が飛ぶように動きます。しかし、動きを統合するような機会はどれくらいあるでしょうか?ブレインジムの26のエクササイズは、「より簡単により楽しく学習するのに鍵となる感覚器官運動能力(準備の技術)の発達をサポートします。」

またポールとゲイルは、これらの動きが「学習者が授業中に遭遇する特定の身体的要求を満たすよう独自に考案されていること」を私たちに思い出させます。「体育教育はどれも脳を「目覚めさせる」かもしれませんが、26のエクササイズは、学習者が教室で元気に活動できるよう、現代の生活のストレス要因の中でも幸福かつ創造力豊かに生きる能力と共に、柔軟性、目の調和、手と目の調和力をいっそう伸ばします。」

何年も何回も、私は似たような題材を取り入れてきました。しかし今回は、いっそう深い意味を理解でき、頭の中に電球がついているようです!どのエクササイズも私たちを目覚めさせることができます。 この26のエクササイズこそが、学びの身体技術を存在させるものなのです。

ポールとゲイル、あなたがたのメッセージを再構成するのに数えきれない時間を費やしてくださってありがとうございます。他にどんな洞察がこの本の中で待っているか、最初のページを終えるのが待ちきれません!


◇ デイブ・ソーンダースへ特別に感謝
今月は、遠くオハイオから掲示板を維持してくれているデイブ・ソーンダースに特に感謝の意を送ります。彼は自分の個人的な体験を振り返って提供して、他の人に援助の手を差し伸べてくれます。私たちは、悩みを和らげようとする彼の気持ちを高く評価し、その疲れを知らない努力に感謝します。

デイブ、いつもありがとう!

(フォーラムの書庫は、他の人がブレインジムの動きをどのように使っているかを見るのにとてもよい場所を提供しています。ホームページの「Learn More」の下の「Message Board」からお入りください。)


◇ブレインジム物語
最近私たちは、南アフリカのインターナショナル・ファカルティの一人、リタ・エドワーズから、元気づけられる話を聞きました。

リタはこう書いています。「ときどきすごく長い間働いてきたように感じるときがあります。そんなときにこのような手紙をもらうと、心が歌い出します!私がニキ・ロウにこの少年を紹介したとき、彼女はブレインジムのインストラクターの資格を取ったばかりでした。私は少年とずっと一緒にワークしていたのですが、海外の仕事ができたので彼女にワークの続きを頼んだのでした。これはニキの話です。

「親愛なるリタ、

次のようなニュースをお届けできて、私がすごーーーく嬉しいです。

ユースティンを覚えていますか?タクシーに轢かれて自動車事故基金(Road Accident Fund)からブレインジムを承認された若者です。私たち二人が当時パールに住んでいたので、あなたは、ブレインジムのために彼を私のところへ寄こしました。私はとても初心で未熟で、クライアントができたことを喜びました。クルマにつぶされた11歳ほどの男の子の姿でユースティンは玄関に現われました。彼は頭部にひどいケガをしていました。彼の骨格全体は歪み、呼吸は非常に苦しそうでした・・・。

彼と頭蓋のワークをしてみて、私は彼の歌声がすばらしいことと、地元の音楽学校へ通う機会に恵まれることを願っていることを発見しました。私たちは彼をクロスカントリー・ランニングもさせました。

不幸にも2年後に再診断されたとき、近づいてきた教育心理学者は、ブレインジムがユースティンに与えた成果の価値を認めませんでした。それは、私がキャンプ・ブレインジムを始めたオーバーバーグに引っ越そうと荷作りをしていた2005年ころのことでした。

それから5年後の先週、ユースティンのお父さんが思いがけなく電話をかけてきました。彼は、ユースティンが大学入学許可試験をB平均で合格したと、誇らしそうに告げました。最後に一緒にワークしたとき、彼らはユースティンを特殊学校へ入れようと考えていたのです。しかし、ユースティンはパールでもよい学校のひとつ、クライン・ネーデルバーグ高校で高校生活を送りました。来年ユースティンは、整備・組立工の訓練を受けるために、技術短大へ行く予定です。ユースティンのお父さんは、私が一緒にブレインジムのワークをしたことを感謝してくれました。彼らがわざわざ私を見つけて出してよい知らせをくれたことに私がどれほど感動したか、とても言葉にできません。

リタ、こういったこと全部の機会をくださってありがとう。有利なことがほとんどないのに「生命力」を持って世界に出る子どもの成功物語をしのぐものはめったにありません。それこそがまさにブレインジムが関わっていることなのです。

愛をこめて、ニキ」


お便りをお待ちしています。物語やクライアントからの証言、質問、コメントなどこちらinfo@braingym.orgまで送ってください。 送っていただいたものはできたら掲載します。


※記事の全容を英文でお読みになりたい方は下記へアクセスして下さい。
http://braingym.org/brochures/newsletter/January_2010.html


以 上


◆バックナンバー
  EDU-K UPDATE 2009年11月号
  EDU-K UPDATE 2009年9月号
  EDU-K UPDATE 2009年7月号
  EDU-K UPDATE 2009年4・5月号
  EDU-K UPDATE 2009年2・3月号
  EDU-K UPDATE 2009年1月号
  EDU-K UPDATE 2008年12月号
  創設者ポール・デニソン博士のインタビュー記事
  EDU-K UPDATE 2008年11月号
  教育キネシオロジーの創始者ポール・デニソン博士のメッセージ
  EDU-K UPDATE 2008年8月号