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 EDU-K UPDATE 2013年3月号
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◇教育キネシオロジー財団:未来への戦略
1987年の創立以来26年間、私たちは非営利組織です。教育キネシオロジー財団の数多くの成長局面の間、多くの理事たちとボランティアたちが、健康と幸福を見守るために、時間とエネルギーを捧げてきました。理事会(ときどきファカルティの手伝いあり)は、次のステップへの前進と計画を熟考するために、毎年会合を開いています。

近年はこれに、集中的な戦略的計画が加わっています。理事会は、組織が直面している、そして翌年の戦略的優先事項の基となる重要な課題のリストを確認します。課題に対処するゴールが設定され、明確な方針と戦術が成功へのロードマップを描きます。2013年の重要課題とそれに対応するゴールは次のとおりです。

理事会のリーダーシップと発展
課題:教育キネシオロジー財団には、次の点に重点的に取り組む、熱心で多様に運営される理事会が必要です。
1.能力と一体感、コネクションを持つ理事会のメンバーを目的を持って入れること。
2. 資金調達とマーケティング。
3. 拡大の過程を通して組織を導くこと。

ゴール:理事会は、私たちの任務を明示し、資金を調達し、政策を設定する運営組織として活動して、組織の戦略的リーダーシップをとる。

プログラムと資金の開発
課題:歴史を見ると、組織はもっぱらトレーニングのプログラムのみに集中してきました。それは私たちの影響力を弱め、成長する能力を妨げてきました。その結果、資金集めと社会への奉仕を犠牲にしてきました。

ゴール:拡大し、発展し、多角化し、社会奉仕とトレーニングプログラムへの資金をもっと増やす。

文化/独自性
課題:財団が新しい目的と独自性を貫くためには、健康的で豊かな文化としくみを築き続けなければなりません。私たちが何者なのか、何をするのかを明確に定義すること、それに情熱を持つことが、極めて重要です。

ゴール:キネシオロジーをベースとした革新的な教育と健康のプログラムのための、わかりやすく国際的な主要組織になるよう努力する。

コースとそれに派生するもの
課題:私たちの組織は、次のものを含む素材について指針の改良を必要としています。
1. 所有権
2. 出版と流通
3. 著作権とその使用料

ゴール:私たちは所有権と使用許可の問題を解決して、手ごろな値段で上質な素材を効率的に配ることを確実にします。

教育キネシオロジー財団は、成長と発展の局面の間も力強く成長しようとしています。組織の努力をサポートしてくださり、ありがとうございます。


◇Brain Gym®(ブレインジム)のニュース&イベント
2013年Brain Gym®(ブレインジム)年次会議 :あふれるほどのバランス
  2013年6月13〜16日
  インドネシア、バリ島、ホテル・アストン・デンパサール
上記のリンクをクリックして2013年年次会議についてお読みください。ホームページの「Annual Conference」をスクロールすると詳細について別のページにリンクします。そこでお会いしましょう!

2013年夏季カナダ学会
  2013年8月1〜8日
  カナダ オンタリオ州オタワ
  連絡先:ヘザー・オズボーン(Heather Osborne)
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思い出してください。みなさんの地域でBrain Gym®(ブレインジム)デーを開けます。財団に名簿を提出すれば、財団認定インストラクターは開催のライセンスを交付してもらえます。ブレインジムデーは小会議の役目を務めるよう考えられています。その中身は、バランス調整、ゲスト講演、ネットワークづくりなどです。ブレインジムデーの展開に興味があるなら、info@braingym.org.に連絡をください。


◇マスカトーバ・メソッドがコネチカット州ニュータウンを行く
ブレインジム・インターナショナルのファカルティでありSMEI協会の共同ディレクター、パメラ・カーリーによる投稿。パメラは、コネチカット州ニュータウンでの2012年12月の惨劇のトラウマにある人たちを助ける仕事の経験を生かし、比喩と理論を結び付けた物語を用いています。

編集者注:マスカトーバ・メソッドは、ブレインジムのカリキュラムで認められたいくつかのコースや、ライセンス更新のために取り入れられたコースの補完的手法です。

ウォードソン卿とリースソン卿は、生き延びるのに必要な防御の鎧を守りとおすために全力を尽くそうと、既にニュータウンへ来ていました。

街のメンバーは何の異論もなく腱防御を作動させました。「身体のこちら側を引け・・・前に進むのは危険だ」と脳に言わせる、特徴的な反応のパターンを作ったのです。トップ大学の専門家さえ、伸ばした両腕の長さの2〜3インチの違い(腱防御反射の反応が異常に活発になっているサイン)を繰り返し生み出す、凍りつくような生理学的パターンを通してだます言葉を使う企てに引き込まれました。

身体を守ることに専念するにつれ、脳は理解不能なものを必死になって捜し求めていました。12月14日の物語は、時々涙で洗われつつ、子犬のお話や仕事の責任や将来のキャンプ旅行の計画の間にちりばめられて、無意識のうちに出現するかもしれません。トラウマがあっても、人間らしさはそのままです。人生は続いていました。

サンディフック小学校と近隣の小中学校の子どもたちと両親、生徒たち、教師たち、近所の人たち、ビジネスマン、作業療法士、言語療法士、夫たち、妻たち、そしてただ好奇心の強い人たちは、自分たちが聞いたことが本当であるかどうか見に来ました。

子どもたちと家族は、さまざまな度合の恐怖の物語をひっそり身にまとい、歩いてドアを出て来ました。外見では、彼らはみなただの子どもたちであり、ママであり、パパであるように見えました。後に彼らの身体は、恥もなく包み隠さずストレスの物語を語り始めました。頸の硬直や防御の中心、そっと握手すること、それに常にトラウマを抱えた聴覚系があっても、何人かの身体は他の人より回復力があることがわかりました。

スヴェトラーナがふんだんに分け与えた愛あるタッチの温かさと、神経感覚運動の統合ポイントへの刺激のもとで、彼らの身体は即座に溶けていきました。彼らの身体は電光石火の速さで学びました!1時間半の間に、安定への確かな基盤となる左右対称性が復活しました。安全という選択と今の平和を受け入れるために彼らが防御を解く間、私たちは畏敬の念を抱いて立っていました。

ある家族が、私たちを招待してくれて、私たちに会いに来ようとしているのを知って、私たち7人は出かけました。口伝えで、4日間で61人が私たちの変換への案内に応じました。ドアを通った人が皆抱えるストレスの落とす影という内面体験が明らかになり、統合されていない反射のパターンが繰り返し連続して現れました。

たとえ私たちの「オフィス」に一つしか入口がなかったとしても、立ち去った人たちは、防御の鎧を素早く脱ぎ捨て、代わりに安全の平和の記憶、多くの人にとっては笑う喜びの記憶を身体に取り込んで向き合うので、別のドアから出て行ったように見えるのです。

取り戻した睡眠、痛みのない身体、自信と内面の安定が増える話が、電子メールや、「シンプルなことは深遠である」ことがいかにありうることかを見に来た友人・知人たちを通して、すぐに私たちに戻って来ました。

私たちは効果があると知っている知識を分かち合うために行きました。私たちは愛と回復への誘いを伝えるために行きました。私たちは惜しみなく与えるために行き、最後にはもらう人となりました。私たちはヒーローと共に働く名誉を受けました。真に強く勇敢な人と共に働く名誉です。私たちは、明白で純粋な愛の光のもとで存在する贈り物を受けました。私たちは畏敬の念と限りない感謝の気持ちでいっぱいです。私たちはみな、戻ってくる名誉を楽しみにしています。

編集後記:次のように書いてきた母親の手紙「私は抱擁で包み込まれたような気がしました。前より強く、希望に満ちていると感じます。息子も治療法の恩恵を受けたとみえて、去る時にこう言いました。「恋に落ちたと思う。僕は彼らがしたことが大好きだ。」私は多くの親たちに話しかけ、治療法について話しました。経験するチャンスがあるなら誰にでも、やりなさいと薦めてきました。私の感謝の意を、チームとマスカトーバ博士(彼女は素晴らしいです)にお伝えください。またお会いするのを楽しみにしています。」パメラとボランティア・チームは3月にさらに3日間訪れ、5月にも訪問を計画しています。

*ウォードソン卿とリースソン卿とは、「トラウマからの回復:あなたは勝者」という本のたとえ話の中の登場人物です。この本は次のところから無料でダウンロードできます。www.masgutovamethod.com

**最初のチームのメンバーは、スベトラーナ・マスカトーバ博士、パメラ・カーリー、シャロン・ヘラー、メアリー・レンシュラー、シャノン・デシレッツ、ブレア・マデイ、ロリー・バージェス。



◇EDU-Kの秘訣:お次は何?(2011年3月号からの再掲)
このニュース・レターを受け取っている人はみな、少なくともBrain Gym®(ブレインジム)101のコースは終了しています。何が続くんだろうと思ってる人もいます。

確かなアドバイスのひとつは、101で体験したことを練習することです。なぜなら、反復は「つかみかけている」という学びの段階から自動的な「わかった」状態へと人を変えるからです。このエクササイズの長所はセルフ・バランスができるところです。どの人も一緒にコースを取った人たちの名簿をもらうので、ネットワークを使ってお互いにバランスをすることもできます。同様に、興味を持った家族や友人と動きと方法を分かち合うのも、熟達への効果的な道です。

もうひとつの素晴らしい行動計画は、別のコースに出席して知識を深めるのを検討することです。これから出るコースについてホームページを見てみてください。場所、季節、コースのレベル、インストラクター別に検索できます。Brain Gym®(ブレインジム)インターナショナルのコースは下記のように5つのレベルのひとつに分類されます。

・レベル100:入門コース。基本的な動きと学びの一連の行為を伝える。誰でも受講可能
・レベル200:中級コース。Brain Gym®(ブレインジム)101で学んだ内容を基礎とする。
・レベル300:上級コース。他の人と活動するためのスキルを磨く。受講に必要な条件はさまざまである。
・レベル400:専門コース。ブレインジムの動きの基礎知識を深めるものでインストラクター向け。一般的には受講には有効ライセンスが必要。
・レベル500:教師養成コース。財団認定インストラクターがBrain Gym®(ブレインジム)の他のコースを教えられるようにする。受講には他の関係講座に加えてブレインジムの有効ライセンスが必要。

Brain Gym®(ブレインジム)インターナショナルの財団認定インストラクターになるのはコース101の修了生にとってはゴールかもしれません。これには、バランスをしてあげたりしてもらったりするのと同じように、主要科目や選択科目への出席が含まれています。ライセンス交付の確認リストを見て印刷するなら、http://braingym.org/licensureをクリックしてください。


◇The Q:コンプリヘンションを理解する デボラ・スコット・スチュードベイカー
「The Q」では、ニュアンスを探るためにEDU-Kの概念の水面下に潜り込みたいと思っています。今月の興味をそそるトピックは、フォーカスの次元のキーワード、「コンプリヘンション」です。

辞書には、「コンプリヘンド(comprehend)」とは、頭の中に取り込む、把握する、理解することと書いてあります。私たちはこの言葉を、読むことを教えるという状況でよく使います。

私たちは読解力によって書かれたシンボルを知覚してそれを意味のあるイメージへ変換します。教育家、リッキー・リンクスマンはそれをこう述べています。「映画を見て自分の中の物語を楽しむようにするような、言葉を生き生きとさせるプロセス」。

生存や知覚認識、注意力、選択といった要素がある前後のフォーカスの次元の性質を考える間は、この考えを保留しておきましょう。デニソン夫妻によると、私たちは考えの細部を感知して把握し、そののち再び前へ動く前に、全体像の認知へと歩を戻すのです。

ガブリエル・リコ教授は作家との活動で、このような脳の前/後の特徴について論を展開しています。彼女は前頭葉と前頭葉前部を未来への意識と、感覚運動皮質を現在の知覚と、そして側頭葉・頭頂葉・後頭葉(新皮質の後部)を過去の回想と結び付けています。彼女の説明によると、前頭葉前部は辺縁系の重要な部分を含んでおり、そのために私たちは心の内側を見つめたり思いやりを持ったりできるのです。

脳の前部は予測し、中脳は参加し、脳の後部は記憶します。そして辺縁系からの感情はそれぞれの領域を貫いています。それならば、読解力はこれらすべての資質に関係している、あるいはフォーカスの次元が言語の表現技能の本拠地であることに不思議があるでしょうか?

子どもの発育の専門家、マリアンヌ・ヴォルフはこのように総括しています。「幼年期の理解力(コンプリヘンション)の発達に途方もなく重要な影響を及ぼすのは、私たちが記憶し、予測し、推測した後に起こることです。私たちは感じ、識別します。そしてその過程でさらに深く理解してページをめくるのを待てません。」

感情と理解(コンプリヘンション)・・・この記事のために調べる前は、私がこの二つを意識的に結び付けようとしたことはありませんでした。では最後に、興味深くも全く違う情報源、画家のホアン・ミロのある見方を紹介しましょう。「キャンバスに取り組んでいる時間はずっと、ゆっくりとした理解(コンプリヘンション)から生まれる愛によって、自分がどのようにそれを愛し始めているかを感じることができます。」

早くても遅くても、あなたにコンプリヘンションのすてきなパワーがありますように!



教育キネシオロジー財団/ブレインジム・インターナショナル
www.braingym.org
email: info@braingym.org
※記事の全容を英文でお読みになりたい方は下記へアクセスして下さい。
http://braingym.org/brochures/newsletter/March_2013.html
以 上